日本でドローンを始めようと考えたとき、よく耳にするのが「200g未満なら規制なし」というフレーズです。実際には、2022年6月の航空法改正で規制対象の基準は「200g→100g以上」へと変わりました。しかし、店頭ポップやネット記事では依然として200g神話が残り、情報のアップデートが追いついていないケースも。ここでは、最新ルールと“トイドローン”のリアルを解説します。
1. 「200g未満=自由」説のルーツ
### 1-1 改正前の基準
かつて航空法は「200g未満=模型航空機」とみなし、国交省への飛行許可・申請が不要でした。そのため“200g未満=規制フリー”というイメージが浸透しました。
1-2 2022年改正で何が変わったか
改正ポイントは重量ハードルの引き下げ。
- 100g以上 ➔ 登録義務・飛行ルール適用
- 100g未満 ➔ 登録不要だが“航空法以外”のルールは残存
つまり現在は「100g未満がトイドローンの新基準」です。200g未満という表現は歴史的な名残にすぎません。
2. 100g未満でも守るべき3つの法律
2-1 小型無人機等飛行禁止法
国会議事堂・皇居など重要施設の上空は全面禁止。重量に関係なく適用されます。
2-2 道路交通法
道路や歩道での離着陸は交通の妨げになるため原則NG。警察署の許可が必要になる場合も。
2-3 民法・条例
私有地上空を無断で飛ばせば不法侵入やプライバシー侵害に抵触。自治体の条例で公園飛行を制限している地域も多いので要確認です。
3. トイドローンの“メリットと落とし穴”
3-1 メリット
- 登録不要でハードルが低い
- 機体が軽く、落下エネルギーが小さいため安全性が高い
- 販売価格が1万円前後と導入コストが手頃
3-2 落とし穴
- 軽量ゆえに風に流されやすい
- カメラ性能・GPS機能が簡易な機体が多く、屋外での安定撮影は不向き
- 「規制外」と思い込み、許可不要エリアを誤解しがち
4. はじめて遊ぶなら押さえたいポイント
4-1 室内練習が鉄則
初心者はまず高さ2m以内・壁から離れた空間でホバリング練習。壁面センサー搭載モデルだとより安心です。
4-2 屋外は風速3m/s以下を目安に
小型機はそよ風でも流されるため、風速アプリで事前チェックを。
4-3 バッテリー管理
フライト時間は5〜10分が一般的。予備バッテリーを用意し、連続飛行はモーター冷却のため間隔を空けましょう。
5. よくあるQ&A
Q1. 登録は本当に不要?
A. 機体重量が100g未満であれば不要ですが、改造してカメラを追加し100gを超えた時点で登録対象になります。
Q2. 学校の校庭で飛ばしても大丈夫?
A. 施設管理者(学校)の許可が必要。さらに周辺住民のプライバシーにも配慮しましょう。
Q3. 夜間飛行はできる?
A. 航空法の規制外でも事故リスクが高いため非推奨。LEDライト付きでも視認性は限定的です。
6. まとめ — “100g未満”を正しく楽しもう
かつての**「200g未満なら自由」はすでに過去の話。現在は100g未満がトイドローンのボーダーです。ただし航空法の対象外でも、ほかの法律・マナーは依然としてあなたを縛ります。
最初の一歩は「室内で安全に操縦感覚をつかむ」こと。 そのうえで、風速や周辺環境を確認してから屋外デビューしましょう。ルールを守れば、トイドローンは想像以上にクリエイティブな遊びと学び**を提供してくれるガジェットです。
ポイントは「小さいからこそ丁寧に」。 正しい知識とマナーを身につけ、安心・安全なフライトを楽しんでください!
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